駒沢女子大学の学長を務める潮音寺・安藤住職。取材で安藤住職から「日本人にある無意識な宗教観」をお聞きしました。海外では神とつながる信仰が主流なのに対し、日本では故人とのつながりを願うことを信じます。さまざまな宗教の教えやルーツがあるとしても、日本人には共通して「おかげさま」の文化があるといいます。
そこには、私たちの心のなかに目には見えない「かげ」が自分を支えてくれているという感覚が現れています。何かを頑張るときに「お母さん、見ててね」と故人に祈るのは、亡き人がどこかで見守ってくれているという感覚を無意識に抱いているからだそうです。
人は目には見えなくとも故人を大切な心の拠り所にしている証左であるとお聞きし、故人と遺族がつながる場所を預かる菩提寺の役割とその重要性をあらためて認識しました。
大学の看護学部では人の死にかかわることもあり、普段では避けられがちな死の話題に向き合っている人をお寺の外でもたくさん見てきました。安藤住職は来寺してくれた方が相談しやすくなるよう、住職の人柄を紹介する取材を受けていただきました。
旧態依然の上から目線で仏事を説法する時代は終わりました。寺院の価値を可視化する当社では、相手の立場に立って対話をしている住職を紹介していきたいと思います。合掌